突き指は、軽い障害に見られがちではありますが、時に大きな後遺症をもたらす障害へ発展するケースもあります。
突き指の後遺症としての代表は、指の形状の変形です。
この指の形状の変形にまで至るケースでは、本人の突き指に関する認識不足によって発症するケースが大半です。
変形に至る可能性としては、
●応急処置を怠ったケース
●実は骨折していたケース
●治療を怠ったケース
や、突き指発症後にそのまま
●競技を継続してしまったパターン
がほとんどです。
2週間以上痛みが継続して続く場合や、突き指をしてから既に1ヵ月以上経過している場合は、指関節の腫れが収まってきても骨組織や骨端線離開などによって骨折症状を伴っている場合もあります。
⇒突き指が治らない(1ケ月・3ヵ月・半年続く場合)
骨折の場合は放置した場合、最悪指の変形に繋がる可能性もあります。
その為、早期段階で固定措置を行い安静に保つことが大切になります。
突き指の後遺症の傾向として、多く見られる症状としては
●指の形状が関節部分が太いままになっている
●指の関節の稼動範囲が狭くなる、もしくは曲がりにくくなる
などの独特の症状が見られます。
関節の太さは、目視で容易に確認できるレベルで、明らかに左右の手の指で太さが異なることを確認できます。
また関節の可動範囲に関しては、指関節をこぶしを握るように屈曲させる際に、指に痛みが走ったり引っ掛かりを感じるケースが大半です。
このような症状が確認される場合は、一度必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
指の変形症状は、関節内の炎症をもたらし他の障害へ発展するケースもあります。
この場合、まず炎症を緩和させる必要がある為です。
一般的な突き指の治療では、指関節の固定とともに、
●湿布(しっぷ)
を用いて治療を行っていきます。
湿布の効果はあまり期待できませんが、湿布には鎮痛作用をもたらす成分が添付されているものが多いので痛み止めにもなります。
指関節に強い炎症を発症しているケースでは
●抗炎症剤(副腎皮質ホルモン剤)
を服用し、治療を行っていくケースもあります。
しかし原則としては、このような抗炎症剤を使用せずにアイシングや固定用の装具などを使用しながらリハビリを行っていくのが通常です。