親指の突き指に関しては、他の指の突き指と若干傾向が異なります。
親指の関節は他の指に比べ
●強靭な構造
となっている為です。
親指の構造の特徴としては、
●親指そのものが若干短い
●指関節が2関節
という構造である為、突き指に至りにくいという点も親指関節がもつ大きな特徴と言えます。
親指の突き指の特徴としては、他の指に多い、
●第一関節(DIP関節)
●第二関節(PIP関節)
のつき指よりも、親指の
●根元部分
の突き指が多い点があげられます。
親指の突き指の、実に70%以上は指の根元部分の関節に発症する事が確認されております。
親指の関節は強い関節である事から、突き指に至るケースでは
●比較的強い力
が加わることになるため親指の突き指を発症してしまったケースでは、大きな怪我に発展するケースが多くなります。
スキーヤーが転倒した際にストックの紐部分に親指が引っかかり付け根部分を損傷する
●スキーヤーズサム
と呼ばれる親指付け根の障害の場合は、MP関節に付着する
●尺側側副靭帯(しゃくそくそくふくじんたい)
の損傷によって、1シーズンを通して痛みが継続するケースも多くあります。
親指の突き指の治療法の基本は、他の指と同様に
●アイシングによる応急処置
●テーピングによる固定処置
が基本となります。
親指の治療は回復までに長期間かかるケースも多く、ワンシーズン痛みを抱えるケースも多くあります。
但し、痛みは伴っても運動はある程度可能である為、装具やテーピングによる補強を行いながらリハビリを兼ねて運動を徐々に再開していくことも可能です。
野球のキャッチャーやバスケットボール選手などボールを手でキャッチする動作を頻繁に行う可能性のあるスポーツアスリートは親指専用のサポーターも探せば見つかりますからひとつは準備しておくと良いかもしれません。
親指の治療は長引くケースが多いので毎回テーピングなどをするよりも結果的にコストパフォーマンスが良いケースもあります。
親指関節の治療に関しては事前の予防、そして発症してしまった場合は何よりも忍耐力が必要となります。