突き指のリハビリテーションについて確認していきましょう。
スポーツ競技などを実践中のアスリートの場合、突き指になった直後はアイシングなどを行いますが、特にリハビリなどを行うケースは少ないものです。
しかし、しっかりとしたリハビリを重ねることは、正しい指の可動範囲の確保や指の変形などの後遺症を発症する予防ともなる為、出来る限りしっかりとしたリハビリを実践していくようにしましょう。
尚、突き指のリハビリの基本は、「温熱療法」を基本とした治療と平行して指の運動を加えていく事が基本となります。
突き指を早く治す為には、ここまで解説してきた通り、何よりもまず応急処置を素早く行うこと。
そして既に突き指を発症後、数日経過している場合は、この温熱療法の実践が重要となります。
病院や治療院では、突き指の治療の際にリハビリ段階では、「渦流浴」と呼ばれる温水に流水を起こす医療機器を使用してリハビリを実践していくケースがあります。
しかし、個人でこのような機器をそろえる事は難しいものです。
渦流浴では水流による負荷を受けながら指の運動を行うことでリハビリを行います。
これに同様に近い効果を得られる方法としてはお風呂を利用する方法があります。
方法は非常に簡単です。
入浴中に指関節を暖めた状態で、軽く手首のスナップをきかせながら指関節に水流の抵抗を加えていく方法です。
水中では水の抵抗が加わる為、指関節にも柔らかな刺激が加わります。
痛みが少ないようであれば少しずつ指関節を動かしながら関節の可動範囲を最大限に動かせるようになるまで毎日ゆっくりとリハビリを実践していきます。
応急処置の基本はアイシングですが、受傷後、数日経過した段階ではアイシングよりも温熱療法を行い血流を促進させてあげたほうが回復が早くなるケースも多くあります。
突き指の治療方法・応急処置の項では、アイシングを行うことで過度の内出血を抑制し、まわりの元気な細胞の死滅を防止する重要性を解説してきました。
しかし、突き指を発症後数日経過している場合は、患部への血液の集中が収まり、回復期間へと移行している段階です。
この回復期間において大切なことは人間が本来持っている自然治癒力の活性化を図ることです。
ですから血行を促進させる温熱療法は突き指を早く治すために重要な治療法であると言えるでしょう。
但しリハビリの開始によって、痛みが強くなってくるような場合は、痛みを感じている指関節に炎症を発症している可能性がある為、一時的にアイシングによって炎症の拡大を防止していかなくてはいけません。
突き指の治療の基本は、痛みを発症している時は一時的にアイシング処置。
痛みが感じなくなってきた時は温熱療法に切り替えていく。
このアイシングと温熱療法の循環サイクルを繰り返しながらリハビリを加えていくのが基本です。