突き指の症状の特徴としては、
●患部の腫れ
●内出血
など、目視でも確認できる症状があらわれる点が大きな特徴です。
しかし、この目視で確認できる範囲では「症状の度合い」についてまでは、確実に把握することは出来ません。
指関節は構造上、繊細な動きを可能とする複数の小さな関節で構成されておりますが、強い外力に耐えうる構造となっている訳ではありません。
その為、軽い突き指に思えるような場合でも指を骨折してしまっているケースも多く見受けられます。
突き指は、打撲程度の軽度の症状から、
●亀裂骨折
●部分骨折
などの大きな怪我につながることもあります。
骨折に至るケース、亀裂骨折などにいたる場合は、指関節の痛みも大きく、「患部の腫れ」もあきらかに大きくなること事から症状の判別は比較的容易です。
その為、比較的軽い突き指症状であったとしても患部が異常に腫れ上がってくるような場合は骨折の可能性を検討する必要があります。
しかし、同じ骨折を伴う障害であっても部分的に骨が剥がれる
●マレットフィンガー
と呼ばれる関節障害が発症している場合は、症状を確認しづらい事もよくあります。
突き指の骨折の中でも比較的発症しやすい骨折のひとつにマレットフィンガーと呼ばれる剥離骨折があります。
このマレットフィンガーとは、
●第一関節・第二関節
を固定している指先の靭帯組織の骨の付着面に骨がくっついた状態で剥がれ落ちる剥離骨折のことです。
一般的に言われる槌指(つちゆび)とはこのマレットフィンガーの事を指しております。
マレットフィンガーは、主に人差し指・中指・薬指の第一関節にあたる「DIP関節」に多く発症し指先側の骨の付着面が剥がれ落ち、
●靭帯にくっついた状態で遊離
してしまうことから、骨折の中でも比較的治りにくい骨折のひとつであると言えます。
マレットフィンガーを発症してしまった場合は、絶対安静が原則です。
尚、安静を保った場合は多くのケースで、遊離した骨が1〜2週間程度で元に戻ります。
突き指で見られる骨折の中では亀裂骨折よりも多く見られる骨折であるため、突き指発症時に指関節の腫れが拡大してくるような場合は、マレットフィンガーの可能性を含めて病院で必ず診察を受けるようにしましょう。