突き指とは、スポーツ競技中などに指先に
●大きな外力
が働いた際に関節を安定させる働きをもつ
●靭帯(じんたい)
が部分断裂、もしくは断裂する指関節の障害の事です。
突き指は主にバレーボールやバスケットボール、そして野球などの手を主力として使うスポーツ競技に多く発症し、かつ頻繁に発症する障害と言えます。
尚、突き指を発症すると、部分的に指が短く見える事があり、引っ張って元に戻そうとする方がいますが、これは適切な処置ではありません。
突き指は、指の靭帯組織に損傷を受ける指関節の怪我ですから無理やり引っ張ることで断裂部分が広がってしまう可能性がある為です。
また、局所的な部分断裂であっても引っ張ることで最悪の場合は完全断裂に至ってしまう可能性もあります。
その為、突き指を発症してしまった場合は「たかが突き指」と軽視せず正しい処置を行うことが重要になります。
突き指は基本的に「突発的な外力の働き」によって起こる障害ですから、確実に回避することは絶対に不可能な障害と言えます。
しかし、「予防」という観点から積極的に事前対処を実施していくことは可能です。
突き指の予防策としての基本は、やはり運動を開始する前に行うテーピングとなります。
元々、指先の関節は細かい作業を可能とすることが優先される関節組織です。
指は14個の指節骨があり多くの関節で構成されている為、複雑な動きが可能となっている反面、強度的にはそれほど強い関節ではありません。
その為、テーピングにより、「関節を補強」することによって、突き指の回避までとはいかなくとも、発症時の症状の緩和を計ることは可能です。
突き指の治療で最も大切なことは、何よりもまず
●応急処置(おうきゅうしょち)
を迅速に行うことです。
突き指は、指関節の靭帯が損傷することによって発症する指関節の障害です。
突き指では、指関節が大きく腫れ上がりますが、これは関節に血液が集り
●内出血
を発生している証です。
内出血は放っておくと、どんどん加速し腫れも急速に大きくなり症状はどんどん悪化します。
ですから指関節の腫れが大きくなる前に適切な治療処置を実践していくことが突き指治療の基本的な概念となります。
次項では突き指の治療方法と応急処置方法、更に応急処置を迅速に行う理由の本質について確認します。